フランス映画にEtre et avoir「ぼくの好きな先生」があります。ニコラ・フィリベール監督による、フランス中部、オーベルニュ地方の小さな学校のドキュメンタリーです。2002年にカンヌ国際映画祭で特別上映され、日本では2003年に銀座テアトルシネマにてロードショー。当時大学生だった次女に誘われて何気なく見て忘れられない映画になりました。
先日、ふっとこの映画を思い出させる保育士の取り組みを知り感動しました。今月は、夏まつりがあり、人形劇は、新松戸ベビーホームの保育士と共演でトルストイの「三匹のくま」を上演します。練習風景の様子を見ていて、女の子の洋服がチロリアンテープのベルト で可愛らしい衣装を仕立て上げ、自分の分身のように育てている保育士に出会いました。
保育士の日常に積み重ねられる子ども達との関係。一 緒に遊び、一緒に食べ、何気ない日常生活の一つ一つを共にするそのこ とが、Etre et avoirなのだと思い出させてくれました。きっとお父さんやお母さんが気づかないところで、子ども達がこんなに成長しているのだと、今月の個人面談の時、思われるでしょう。知識を詰め込むのではなく、生活力の確かさがいかに大切かを保育園で気づいていただければ嬉しいです。
6月16日(水)〜18日(金)に、第53回全国私立 保育園研究大会があり、さいたま市のソニックシティを会場に「みつめ よう こどもの“今” はぐくもう子どもの“未来”」をテーマに2000人が集まりました。大会初日のシンポジウムは、フィンランドの子ども達が冷下30度の冬に、全身を防寒着ハーラリに包まれ、外で楽しく遊んでいるスライドから始まりました。タンペレ市に家族で住む藤井ニエメラみどりさんは、静かな口調で子育てを語り、会場をうっとりさせてくれました。
フィンランドでは、赤ちゃんや幼い子どものいる家族に出産・子育て相談所「ネウボラ」があり、お母さん達に非常に喜ばれているそうです。妊娠後期に入ると、出産を迎える全ての女性に贈られる育児パッケージもあり、何もかも新鮮でしたが、知的な能力は学力ではなく、生活力だというのも印象的でした。
園長 杉本 景子

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園だより